今のSEOはサイテーション勝負であることを20年の経験から解説するアイキャッチ画像

「良質な記事を書いて、被リンクも集めているのに、なぜか順位が上がらない」。SEO対策をがんばっている経営者さんから、ここ数年こういう相談をよく受けるようになりました。

正直に言うと、その感覚、間違っていません。今のSEOは、20年前とはまったく違うゲームになっているんです。

この記事では、私が20年近くSEOの世界を見てきた立場から、「なぜ今のSEOは厳しくなったのか」を本音でお話しします。夢のない話も含みますが、その上で予算をかけずにできることもちゃんとお伝えしますね。

この記事でわかること

  • 20年前、中小企業でも知恵と工夫で大手を出し抜けた理由
  • 今のSEOがEEATで「大手びいき」になっている理由
  • 被リンクだけでなく「サイテーション(言及)」が重視される背景
  • 今の時代に有名になる方法は、実質2つしかないという現実
  • それでも予算をかけずにできる、地道な対策リスト

私はホームページ制作・集客支援の仕事に10年以上携わっていますが、その前、20代の頃は広告会社に勤めていました。そこからSEOの世界に足を踏み入れて、かれこれ20年近く。この記事は、その現場で見てきた「時代の変化」をベースにお話しします。

20年前のSEO|知恵と工夫さえあれば、中小企業でも大手を出し抜けた時代

私が20代の頃勤めていた広告会社では、勝ちパターンはシンプルでした。とにかくお金をどれだけ投下できるか、それがすべてだったんです。

当時はまだネットが普通に流通していない時代。携帯電話すらない時代です。TV広告、新聞広告、とにかく広告をバンバン出してブランディングし、営業マンをたくさん雇って刈り取る。BtoBもBtoCも、このやり方ができないと会社を圧倒的には伸ばせない。そんな超資本主義の時代でした。もちろん戦略やノウハウも大事でしたが、どんなに正しい戦略があっても、お金がなければどうにもならない。そういう感触でしたね。

小さな会社が知恵と工夫で大きな企業を追い抜くイメージを示すフラットイラスト

ところが、今から20年ほど前、2006年くらいからでしょうか、私はSEO対策に携わるようになりました。この頃のGoogleは、今みたいに大手びいきではなかったんです。意外と公平だった

当時はEEATなんて概念もまだなく、そもそもSEOという考え方自体があまり普及していませんでした。「SEO対策」と言うと、どこか胡散臭いものとして見られていたくらいです。知識やノウハウもそれほど広まっていませんでした。

ネットが普及し始めたこの時期は、多少お金がなくても、知恵や先行する知識さえあれば大手を出し抜くことができた時代でした。特にSEOについてはそれが顕著で、ネットの中には一種の平等主義みたいなものがあったんです。やり方さえ工夫すれば、検索結果で大手企業より上位に表示させることができる。知恵と知識と戦略さえあれば、零細や中小企業が大手に立ち向かえる、唯一と言っていい場所でした。

実際に見てきたこと

この頃のSEO対策では、小さな企業が大手を出し抜いて集客に成功している例を、私はたくさん見てきました。資本力ではなく、工夫とノウハウが結果に直結する。そんな現場を何度も目の当たりにしたんです。

今のSEOの現状|EEATで完全に「大手びいき」になった

そして現在のSEOの現状を、誤解を恐れず言うと——お金がないと勝てません。夢のない話で申し訳ないんですが。

EEATという概念のもとで、Googleは完全に大手びいきになっています。SEO対策をやっていればわかると思いますが、個人のアフィリエイトサイトと企業サイトが同じテーマで記事を書いたら、かなりの確率で企業サイトのほうが上位に来る。つまり、Googleは「信頼性」のようなものを重要視しているんです。

SNSやニュース、口コミなど複数の場所からの言及がSEO評価に集まる仕組みを示す図解

昔、20年前は、いわゆる被リンクさえ集まればなんとかなった時代でした。もちろん今でも被リンクが最重要であることは間違いありません。ただ、それ以外にも重視されているのがサイテーション、つまり「言及」です。

検索エンジンは、自サイト内のリンクだけでなく、SNSやあらゆる場所での言及まで調べていると言われています。以前の記事で紹介した指名検索も、この文脈で語れる話です。つまり、有名になる・人気になることなしに、今のSEO対策は厳しいということなんです。

広告を打つこと、TVCMを出すこと自体は、直接SEOと関係あるわけではありません。しかし、TVCMやマス広告、インフルエンサーによるSNSでの宣伝などで、とにかく口コミで広がるくらいのことをやると、結果的にSEO対策もできてしまう。これはSEO業界の中で、口を揃えて語られていることです。私も同感です。良質な記事を書くのは当たり前、外部リンク対策も当たり前。それでも、以前より成果が出にくくなっている。やはり、有名なところにはなかなか勝てないんです。

コンテンツだけでは差別化できない現実

もちろん良質な記事を書くことは大事です。ただ、AIがここまで発達している以上、そもそも記事の内容だけでそこまで差別化できません。どんなに一次情報を入れようが、どんなに工夫しようが、コンテンツだけでは限界がある。これが正直な実感です。

有名になる方法は、実質2つしかない

そして「口コミが出る、有名になる」ためのやり方は、私が見る限り2つしかありません。

  1. 湯水のごとくお金を使って、SNS・Web・新聞などで宣伝する
  2. 常識外れの、とんでもなく面白いことをやってマスコミに取材される

2番はお金をかけなくてもできるかもしれませんが、そもそも実現するのが非常に難しい、かなりの難関です。個人的には、1990年代後半の、ネットのなかった時代に戻ってきたような感覚を覚えています。

それでも予算をかけずにできること

とはいえ、まだまだできることはたくさんあります。

お金をかけずに知名度・サイテーションを積み上げていく方法を、いくつか紹介します。

  • プレスリリース:無料枠のあるプレスリリース配信サービスを活用する
  • 記事の寄稿:業界メディアやオウンドメディアに寄稿し、言及・被リンクの機会を増やす
  • SNS運用:X(旧Twitter)やInstagramなどで地道に発信し続ける
  • Googleマップ対策:MEO(マップエンジン最適化)で地域での露出を増やす
  • アフィリエイトサイトへの掲載交渉:成果報酬(クーポン成約でいくら、など)で自社サイトの記事を掲載してもらう

この章で伝えたいこと

  • どれも即効性は高くないが、コツコツ積み上げることで確実にサイテーションは増える
  • 「有名になる」の一歩手前として、まず「言及される回数」を増やす発想が大事
  • 予算がないなら、時間と手間をかけて地道に積み上げるしかない

よくある質問(FAQ)

SEOの現状について、経営者の方からよくいただく質問をまとめてみました。

Q中小企業や個人事業主には、もうSEOでのチャンスはないのでしょうか?

A

ゼロではありません。ただし20年前のように、記事とリンクだけで大手を出し抜くのは難しくなっています。サイテーションを地道に積み上げる、ニッチなキーワードで勝負するなど、戦い方を変える必要があります。

Q被リンクとサイテーション、どちらを優先すべきですか?

A

被リンクは今でも最重要の要素の一つです。その上で、サイテーションはプラスアルファとして積み上げるものだと考えてください。両方をバランスよく増やしていくのが理想です。

Q良質な記事を書く努力は無駄になりますか?

A

無駄にはなりません。良質な記事は最低条件であり、なければスタートラインにすら立てません。ただ、それだけで大手に勝てる時代ではなくなった、ということです。

まとめ|今のSEOは「言及される回数」を増やす戦いになっている

20年前、SEOは知恵と工夫さえあれば中小企業でも大手を出し抜ける、数少ない平等な戦場でした。今はEEATの評価によって、知名度やサイテーションがものを言う時代に変わっています。夢のない話ではありますが、この変化を正しく理解しておくことは、これからの集客戦略を考える上でとても大事だと思います。

この記事の要点を、最後に3つに絞ってお伝えします。

  • 20年前は知恵と工夫があれば中小企業でも大手を出し抜けた。今はEEATで大手びいきになっている
  • 被リンクに加えて、SNSや口コミなどの「サイテーション(言及)」が重視される時代になった
  • 予算がなくても、プレスリリース・寄稿・SNS・MEO・アフィリエイト連携など、地道に積み上げる方法はまだ残っている
SEOのサイテーション対策のまとめ

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