神奈川に「採択率86.7%」の小規模事業者向けホームページ制作補助金があります
横浜・川崎エリアで事業を営む方から、こんな声をよく耳にします。
- ホームページを安く作りたいが、横浜・川崎の制作会社はどこも見積もりが高い
- ホームページをリーズナブルに制作する方法を探しているが、品質との兼ね合いで悩んでいる
- 補助金が使えると聞いたが、従業員数などの条件が自社に当てはまるかわからない
——横浜や川崎で事業を営む方から、こんな相談をよく受けます。2026年度も神奈川県では小規模事業者のホームページ制作費用を最大15万円補助してくれる制度が継続しています。
さらに今年度は、HP作成・改修費の補助上限が前年度の10万円から15万円に引き上げられました。この変更を知らずに「補助金は10万円まで」と思い込んでいる方も多く、せっかくの機会を活かしきれていないケースが少なくありません。
この記事でわかること
- 神奈川県のホームページ補助金(2026年度)の制度概要と改定ポイント
- 横浜・川崎の事業者が対象になるかどうかの確認方法
- 事前相談から補助金受取までの7ステップ
- 採択率86.7%でも落ちる人がやりがちなミスと対策
- 費用シミュレーションとIT導入補助金との使い分け
筆者はホームページ制作会社として、神奈川県内の小規模事業者の補助金申請をこれまで複数件サポートしてきました。制度の説明だけでなく、実際の申請現場で見えてきた「落とし穴」も含めてお伝えします。
神奈川のホームページ補助金とは?2026年度の改定ポイント
まず制度の全体像と、2026年度から変わったポイントを整理します。正式名称や補助額を正確に把握しておくことが、スムーズな申請への第一歩です。
正式名称と制度の目的
この補助金の正式名称は「神奈川県小規模事業者デジタル化支援推進事業費補助金」です。人手不足が深刻化する小規模事業者が、デジタル技術を活用して業務効率化や販路拡大に取り組む経費を支援する制度で、2026年4月15日から2026年9月30日まで公募が行われています(予算に達し次第終了)。対象経費は「ITサービス導入費」「機械装置等費(パソコン・タブレット等)」「HP作成改修費」の3種類で、ホームページ制作会社への発注費用はHP作成改修費として計上できます。
重要 2026年度の変更点:HP費用上限が10万円→15万円に引き上げ
前年度(2025年度)まではHP作成改修費の補助上限が10万円でしたが、2026年度から15万円に引き上げられました。補助率は経費の3分の2以内ですので、22.5万円のHP制作費なら15万円が補助されます(自己負担は7.5万円)。多くの競合サイトがいまだに古い情報(10万円)を掲載していますが、2026年度は15万円が正しい数字です。制作費の予算を組む際は15万円を上限の目安にしてください。
2026年度の主な改定ポイント
- HP作成改修費の補助上限:10万円 → 15万円に引き上げ(前年度比5万円増)
- PC・タブレット等の補助上限:10万円 → 15万円に引き上げ
- ITサービス導入費:上限なし(補助総額50万円の枠内)
補助率・上限額・対象経費の一覧
制度の基本スペックをまとめると以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 対象経費の3分の2以内 |
| 補助上限(総額) | 50万円 |
| HP作成改修費 上限 | 15万円(2026年度より引き上げ) |
| PC・タブレット等 上限 | 15万円 |
| ITサービス導入費 上限 | なし(総額50万円枠内) |
| 公募期間 | 2026年4月15日〜2026年9月30日 ※予算に達し次第終了 |
| 問い合わせ先(事前相談) | 神奈川産業振興センター TEL 045-633-5200(平日9時〜17時) |
| 公式URL | 神奈川県公式ページ |
横浜・川崎の事業者は対象? 申請要件を確認しよう
「うちは横浜(川崎)だけど申請できるの?」という質問をよく受けます。結論から言えば、神奈川県内に事業所があれば横浜・川崎の事業者も対象です。ただし、業種と従業員数の要件を満たしている必要があります。
対象となる事業者の条件(業種別・従業員数)
「小規模事業者」の定義は商工会法・商工会議所法に基づいており、業種によって従業員数の上限が異なります。自社の業種が下表のどのカテゴリに当たるか確認してください。
| 業種 | 従業員数の上限 | 該当例(横浜・川崎) |
|---|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊・娯楽業を除く) | 常時従業員5人以下 | 飲食店・美容室・整骨院・士業・コンサルタント・不動産業など |
| 宿泊業・娯楽業 | 常時従業員20人以下 | 旅館・ホテル・カラオケ店など |
| 製造業・その他 | 常時従業員20人以下 | 町工場・建設業・印刷業など |
横浜・川崎に多い小売店、個人経営の飲食店、士業・コンサルタント事務所、整骨院・鍼灸院などのサービス業は「従業員5人以下」が条件です。従業員が家族のみ・スタッフ2〜3人という多くの個人事業主・小企業が該当します。
対象外になるケース
以下に当てはまる場合は申請できません。申請書を準備する前に必ず確認しましょう。
申請できないケース(対象外)
- 業種ごとの従業員数の上限を超えている(例:サービス業で6人以上)
- 神奈川県内に事業所がない(県外本社でも神奈川県内事業所があればOK)
- 事前相談を受けていない(「相談シート」の添付が必須)
- 県税に未納がある
- 申請時点で事業を実施済み・制作会社への発注が完了している
申請から補助金受取までの7ステップ
補助金申請には決まった手順があります。最も重要なのは「交付決定が出るまでホームページ制作会社に発注してはいけない」というルールです。このルールを知らずに先に発注してしまい、補助金を受けられなかったケースが実際にあります。流れを正しく把握しておきましょう。
申請には事前相談が必須です。公益財団法人神奈川産業振興センター(TEL:045-633-5200、平日9時〜17時)または商工会議所・商工会に電話またはQRコードで予約します。相談では事業内容やデジタル化の計画を伝え、「相談シート」を受け取ります。横浜商工会議所・川崎商工会議所でも受け付けていますので、最寄りの窓口を利用してください。相談は無料です。
事前相談後、交付申請書(様式1)に必要書類を添えて提出します。公募期間(2026年9月30日)までに提出が必要です。
- 役員等氏名一覧表・補助事業計画書・経費予算書・相談シート
- 見積書(申請する経費分)
- 決算書等(2期分)
- 納税証明書(県税に未納がないことを証明するもの)
- 企業経営の未病CHECKシートの実施結果
- 履歴事項全部証明書(法人のみ)
- 営業許可証等の写し(許可が必要な業種の場合のみ)
提出書類をもとに審査が行われます。前年度の採択率は86.7%(387/446件)と高水準ですが、補助事業計画書の内容が審査のポイントになります。「なぜデジタル化が必要か」「どの程度の業務効率化・売上向上が見込めるか」を具体的に記載することが採択のカギです。
審査通過後、交付決定通知書が届きます。この通知が届いてから初めてホームページ制作会社への発注・契約が可能になります。交付決定前に発注・契約した費用は補助対象外になるため、通知書の到着を必ず確認してから動き始めてください。
交付決定後、ホームページ制作会社と契約・発注します。制作が完了したら納品・支払いまで完了させます。事業の完了期限は知事が別に定める日までとなっています(公募要領で確認)。
事業完了後、実績報告書(様式5)に補助事業報告書・経費決算書・収支を証する書類(請求書・領収書・振込明細書)を添えて提出します。この書類が不備だと補助金の支払いが遅れるため、領収書の整理は早めに行いましょう。
実績報告書の審査完了後、指定口座に補助金が振り込まれます。補助金は後払いのため、制作費はいったん全額自己負担で支払い、後から補助金分が返ってくる仕組みです。一時的な資金繰りに余裕をもって申請計画を立ててください。
絶対に守るべき鉄則:交付決定前の発注は補助対象外
「採択されそうだから先に制作会社と契約した」という相談をたまに受けます。しかし、交付決定通知が届く前に発注・契約した費用は一切補助対象になりません。制作スケジュールが決まっていても、必ずSTEP4の交付決定後に発注するよう徹底してください。
採択率86.7%でも落ちた人がやりがちなミス(体験談)
前年度の採択率86.7%という数字は確かに高い水準ですが、それでも13%は落ちています。落ちた方のパターンにはいくつかの共通点があります。私が実際に受けた相談ケースをもとに解説します。
事前相談なしで書類を揃えてしまったAさんのケース
以前、横浜市内で美容室を経営するAさんからこんな相談を受けました。
「補助金があると聞いて、神奈川県のホームページから書類を全部ダウンロードして自分で揃えました。でも事前相談が必須と書いてあるのを見落としていて……。窓口に持参したら、相談シートがないので受理できないと言われました」
事前相談は「申し込みの条件」ではなく、「申請書類の必須添付物(相談シート)」として機能しています。相談シートなしでは書類が不完全として受理されません。Aさんは書類の準備に丸2日かけていただけに、非常に残念な結果でした。
事前相談は単なる手続きではなく、担当者から申請書の書き方のアドバイスをもらえる貴重な機会でもあります。「補助事業計画書にどんなことを書けばよいか」「見積書の金額の妥当性」など、採択率を上げるためのヒントを得られることも多いです。必ず最初の一歩として行いましょう。
事業計画書で審査員に刺さる書き方のポイント
採択されなかった事業者の補助事業計画書を見ると、「ホームページを作りたい」という目的の記述だけで終わっていることが多いです。審査員が見たいのは「なぜそれが必要か」「どう業務効率化・売上向上に繋がるか」という具体的な因果関係です。
採択される事業計画書の3つのポイント
- 現状の課題を数字で書く:「現在は電話対応に1日2〜3時間かかっている」「新規顧客獲得が紹介のみで月3件止まり」など、定量的な課題を示す
- デジタル化後の改善効果を具体的に描く:「HPの問い合わせフォーム導入で電話対応を半減」「SEO対策でウェブ経由の問い合わせを月5件獲得見込み」など
- 金額の根拠を明確にする:見積書の金額と計画書の金額が一致しており、「なぜこの費用が必要か」の説明がある
採択後の実績報告で詰まる理由と対策
採択後に「実績報告の書類が複雑でわからない」という声も多く聞きます。特に見落とされがちなのが「収支を証する書類」の整備です。制作会社からの請求書・領収書・振込明細書の3点セットを必ず揃えてください。制作会社によっては領収書の発行に時間がかかることがあるため、納品時に「領収書の発行もお願いします」と同時に伝えておくと安心です。
実際いくらもらえる?費用シミュレーション
「結局、自己負担はいくらになるの?」という疑問に答えるため、具体的な費用シミュレーションを2パターンご紹介します。
1ケース①:HP新規制作のみ(最もシンプルな使い方)
ホームページ制作費22.5万円(税抜)で申請した場合。補助率は3分の2のため、補助金額は22.5万円 × 2/3 = 15万円(上限15万円に到達)。自己負担は7.5万円で済みます。制作費が22.5万円以上であれば補助金を上限まで活用でき、実質7.5万円以下でホームページを制作できます。
2ケース②:HP制作+クラウドサービス導入(50万円枠フル活用)
HP作成費22.5万円+クラウド会計ソフト(年間利用料)・予約システム導入費など合計75万円の経費で申請した場合。補助率3分の2 × 75万円 = 50万円(総額上限50万円に到達)。HP費用は15万円上限ですが、残りの35万円はITサービス導入費として計上できます。HP制作と同時にITツール導入を検討している方は、まとめて申請するのがお得です。
前年度(2025年度)の採択実績:申請件数446件に対し採択387件、採択率86.7%(神奈川県産業労働局商業流通課発表)。前々年度から継続して高い採択率を維持していますが、予算に達し次第終了のため早めの申請が推奨されます。
IT導入補助金・持続化補助金との違いと使い分け
ホームページ制作に使える補助金は神奈川県のデジタル化補助金だけではありません。国の補助金と比較して「どれを使うべきか」迷う方も多いため、主要3制度を比較します。
| 制度名 | 補助率 | 上限 | HP制作への対応 | 申請難易度 |
|---|---|---|---|---|
| 神奈川県デジタル化補助金 おすすめ |
2/3以内 | 50万円 (HP:15万円) |
○ 対応。制作会社の指定なし | ★★☆ 比較的易しい |
| IT導入補助金(国) | 1/2〜3/4 | 450万円 | △ IT導入支援事業者(認定業者)経由のみ | ★★★ 難しい |
| 小規模事業者持続化補助金(国) | 2/3 | 200万円 | △ ウェブ関連費は総額の1/4まで | ★★★ 難しい |
神奈川のデジタル化補助金をまず検討すべき理由
IT導入補助金は「IT導入支援事業者(認定業者)」経由でないと申請できず、制作会社の選択肢が大きく制限されます。持続化補助金はHP制作費が補助総額の1/4以内という制約があります。一方、神奈川のデジタル化補助金は制作会社の指定なし・HP制作費に特化した上限設定・採択率86.7%と高いのが特長です。HP制作が主目的であれば、まずこの制度の申請を検討することをおすすめします。
よくある質問
補助金申請に際して特によく聞かれる質問をまとめました。
Qホームページ制作会社はどこでもいいですか?
はい、IT導入補助金と異なり制作会社の指定はありません。ただし、申請時に「見積書」の提出が必要なため、発注前に制作会社から見積書を取得しておく必要があります。また制作会社には「交付決定まで正式な発注・契約はできない」旨を必ず伝えておきましょう。
Q申請前に制作会社と打ち合わせや見積を取るのはOKですか?
問題ありません。申請書類に見積書の添付が必要なため、むしろ事前に取得しておく必要があります。NGなのは「正式な契約・発注」です。打ち合わせや見積取得は申請前に行ってください。
Q公募期間内に申請できなかったら来年度は使える?
公募期間(2026年9月30日)を過ぎると今年度の申請受付は終了します。また予算に達した時点で期間内でも受付終了となります。来年度(2027年度)も同様の制度が継続する可能性はありますが、補助額や要件が変更される場合もあります。今年度中に申請される方が確実です。
Q専門家派遣制度とはどんな制度ですか?
補助金交付決定を受けた事業者は、最大3回まで専門家(ITコンサルタント等)を無料で派遣してもらえる制度があります。ホームページの効果測定・SEO改善・SNS連携など、制作後の運用についてのアドバイスに活用できます。交付申請書の「専門家派遣の希望」欄で「あり」にチェックすることで申し込めます。
まとめ
横浜・川崎エリアを含む神奈川県の小規模事業者がホームページ制作に活用できる補助金について、2026年度の最新情報をもとに解説しました。要点を整理します。
ホームページ制作を検討中の横浜・川崎の小規模事業者の方は、まず神奈川産業振興センターへの事前相談から始めましょう。
- 2026年度からHP作成改修費の上限が15万円に引き上げ(前年度比5万円増)されており、競合サイトの古い情報(10万円)とは異なる
- 前年度採択率86.7%(387/446件)と高水準。事業計画書を丁寧に書けば採択の可能性は高い
- 鉄則は「事前相談 → 交付決定 → 発注」の順序。交付決定前の発注は補助対象外になるため絶対に守ること
「どんなホームページを作ればよいか」「補助金申請の書類作成が不安」という方は、ぜひ当社にご相談ください。神奈川県内の事業者の補助金申請サポートと、採択後のホームページ制作を一貫してお手伝いします。