「墨田区でホームページを作りたいが、補助金が使えると聞いた。でも飲食店や小売店でも対象になるのか、いくら補助されるのかがよくわからない。」

そんな疑問を持つ墨田区内の商店オーナーの方へ、重要なことを最初にお伝えします。墨田区のホームページ制作補助金は、実は2つの制度から選べます。「商店魅力アップ支援事業」と「デジタル技術活用支援補助金」——それぞれ補助率も申請スケジュールも対象者も異なります。どちらを選ぶかで、同じホームページを作っても手元に残るお金が大きく変わります。

さらに商店魅力アップ支援事業には、商店会に加盟することで補助率が1/2から2/3に上がるという仕組みがあります。この情報を知らずに申請してしまった事業者を、私は何人も見てきました。

この記事でわかること

  • 墨田区でHP制作に使える2つの補助金制度の概要と違い
  • 制作費別の補助額シミュレーション(3パターン早見表)
  • 商店会加盟で補助率が2/3になる仕組みと手続き
  • 経営プラン作成(必須)の具体的な手順と注意点
  • 2027年度の申請に向けた準備スケジュール

筆者は墨田区を中心に商店・飲食店・サービス業のホームページ制作を10年以上支援してきたWebコンサルタントです。補助金の申請サポート経験から、制度の選び方から申請書類の準備まで、現場目線で解説します。

墨田区ホームページ補助金2種類の比較図解

墨田区でHP制作に使える補助金は2種類ある

墨田区でホームページ制作費に使える補助金は、目的・業種・タイミングによって2つの制度から選べます。まず全体像を把握してから、自社に合う制度を選びましょう。

制度①:商店魅力アップ支援事業(商店専用・1/2〜2/3)

小売・飲食・サービス業などの「商店」を対象にした補助事業です。経営プランの作成支援とセットになっており、ホームページ制作費を含む店舗の魅力アップ施策全般が対象となります。補助率は通常1/2ですが、商店会に加盟している店舗は2/3に引き上げられます

制度②:デジタル技術活用支援補助金(全業種・3/4)

中小企業全般を対象としたデジタル化推進補助金です。ホームページやECサイトの新設・改修費用も対象経費に含まれます。補助率は3/4(75%)と高く、先着順で審査もなし。受付期間も4月〜11月と長いため、申請しやすい制度です。

項目商店魅力アップ支援事業デジタル技術活用支援補助金
補助率1/2(商店会加盟は2/33/4
上限50万円50万円(下限5万円)
対象者区内商店(小売・飲食・サービス業)区内中小企業全般
審査あり(書類+経営プラン)なし(先着順)
申込スケジュール5月申込→7月補助金申請4月〜11月(随時)
経営プラン必須不要

どちらを選ぶか迷ったら

「今すぐ申請したい・審査なしで確実に受けたい」→ デジタル技術活用支援補助金(3/4補助・先着順)。「来年度の申請を計画的に進めたい・商店会加盟で補助率を最大化したい」→ 商店魅力アップ支援事業(1/2〜2/3)。目的とスケジュールで選びましょう。

墨田区ホームページ補助金3パターンの補助額比較グラフ

補助額シミュレーション|商店会加盟で実際いくら変わる?

「最大50万円」という数字だけではイメージがわきません。制作費別に3つのパターンで補助額を計算しました。

パターン別補助額早見表

制作費①非加盟(1/2)②商店会加盟(2/3)③デジタル補助金(3/4)
20万円補助10万円 / 自己負担10万円補助約13万円 / 自己負担約7万円補助15万円 / 自己負担5万円
30万円補助15万円 / 自己負担15万円補助20万円 / 自己負担10万円補助22.5万円 / 自己負担7.5万円
50万円補助25万円 / 自己負担25万円補助約33万円 / 自己負担約17万円補助37.5万円 / 自己負担12.5万円
67万円以上補助33万円〜 / ―補助44万円〜 / ―補助50万円(上限)

相談事例:商店会加盟を知らなかった居酒屋オーナーのケース

先日、墨田区内で居酒屋を営む個人事業主の方から、こんな相談をいただきました。

「商店魅力アップ支援事業で補助金申請が通ったんですが、補助率が1/2でした。補助金申請の後になって、近くの店のオーナーが商店会に加盟して2/3もらったと聞いて……。申請前に教えてもらえていれば、同じ制作費30万円でも5万円多くもらえたのに。」

補助金申請のタイミングまでに商店会に加盟していることが条件です。「申請した後で加盟する」では遅く、補助率の差は回収できません。このケースのように後から後悔しないよう、申込前に商店会加盟の検討をすることをすすめます。

制作費30万円で比べると

非加盟(1/2)では補助15万円、商店会加盟(2/3)では補助20万円。差額は5万円です。商店会の年会費が数千円〜数万円であることを考えると、補助金のために加盟する経済合理性は十分にあります。

商店魅力アップ支援事業の申請条件

商店魅力アップ支援事業は審査制のため、申請条件を事前に確認することが重要です。

対象者の条件(全て満たすこと)

  • 墨田区内で引き続き1年以上営業している商店
  • 店舗を構え一般消費者を対象に商品・サービスを提供している(小売業・飲食業・サービス業等)
  • チェーン店・フランチャイズ店でない
  • 前年度の法人都道府県民税または市区町村民税の滞納がない
  • 過去に本事業の補助金交付を受けていない(初回のみ
  • 区が実施する商店街補助事業の補助金を受けていない(または受ける予定がない)
  • 風俗営業に該当しない

対象外となるケース(注意)

注意:これに当てはまると申請できません

①チェーン・フランチャイズ店(複数店舗を同一に管理・運営する形態)②過去に本事業の補助金を一度でも受けた事業者(再申請不可)③事務所・工場のみの事業者(一般消費者を対象とする店舗でない場合)④税金の滞納がある事業者。いずれかに該当する場合は、デジタル技術活用支援補助金への切り替えを検討してください。

墨田区商店魅力アップ支援事業の申請フロー6ステップ

申請の全手順6ステップ|経営プラン作成から補助金受取まで

商店魅力アップ支援事業は、他区の補助金と大きく異なる点が一つあります。それは「申込」と「補助金申請」が別のタイミングであることです。5月に申込書類を提出し、経営プランを作成した後、7月に改めて補助金交付申請書を提出します。

最重要:交付決定前の着手は補助対象外

区の補助金交付決定通知を受け取ってから事業を実施してください。交付決定前の支払い・着手に対する費用は一切補助対象外となります。「先に発注して後から申請すればいい」は通用しません。

STEP 1 産業振興課へ申込書類を提出(5月11日〜29日)

墨田区産業観光部産業振興課(区役所14階)に申込書類を持参または郵送します。提出書類は①申請書②確定申告書・決算書の写し③商店の概要が分かるもの(パンフレット等)④商店の外観・内装の画像を印刷したもの(①〜④を2部ずつ)です。この段階での申込受付期間は毎年5月頃のため、来年度に向けて早めに書類を準備しておくことを推奨します。

STEP 2 すみだビジネスサポートセンターで経営プランを作成(無料・予約制)

区役所1階にある「すみだビジネスサポートセンター」(TEL:03-5608-6360)にて、専門のアドバイザーが経営プランの作成を無料でサポートします。予約制ですので、申込書類を提出した後に必ず事前予約を取ってください。経営プランでは「店舗の課題」「実施する改善事業(HP制作)の内容・目標」「地域への波及効果」などを作成します。このプランの内容が審査の評価基準になります。

STEP 3 補助金交付申請(7月1日〜31日・予算消化まで)

経営プランの作成が完了したら、補助金交付申請書類を提出します。必要書類は①補助金交付申請書②納税証明書③履歴事項全部証明書(個人は開業届)④作成した経営プラン⑤補助対象事業の経費明細内訳書⑥商店会加盟証明書(加盟店のみ)です。予算に達し次第終了のため、7月1日に申請できる状態にしておくのが安全です。

STEP 4 審査〜交付決定(8月中旬頃)

書類と経営プランの内容を墨田区が審査します。特に「地域への波及効果(周辺商業空間への貢献)」「商店会加盟状況」「改善事業が魅力的な店舗づくりに繋がるか」が重視されます。審査通過後、交付決定通知書が届きます。この通知書を受け取ってから初めてHP制作の発注・着手ができます。

STEP 5 ホームページ制作の実施(交付決定後〜2027年2月26日)

交付決定通知書を受け取ったら、制作会社に正式発注します。事業完了の最終期限は2027年2月26日(金)です。HP制作の納期を考慮し、余裕を持ったスケジュールで発注してください。制作費の領収書・制作物の写真(制作前・制作後の比較写真も)は完了報告に必要なので必ず保管しておきましょう。

STEP 6 完了報告〜補助金の受取(2027年2月26日まで)

HP制作完了・支払い完了後、速やかに完了報告書類(完了報告書・収支明細書・領収書・写真等)を提出します。提出後、書類審査を経て約1〜2ヶ月で補助金が振り込まれます。最終期限(2027年2月26日)を過ぎると補助金を受け取れなくなるため、完了報告の期限管理は重要です。

商店会に加盟すると補助率が2/3に上がる仕組み

商店魅力アップ支援事業で補助率2/3を実現するには、補助金交付申請時(7月)までに商店会に加盟していることが条件です。

商店会とは?

商店会とは、地域の商店主が集まって商業活動の活性化を目的に組織した団体です。墨田区内には多くの商店会が存在し、地域のお祭り・セール・街並みの整備などの活動を行っています。商店会への加盟は任意ですが、補助率が1/2から2/3に上がるほか、商店会独自の広報・集客活動に参加できるメリットもあります。

加盟の手続きと証明書類

商店会への加盟手続きは各商店会によって異なります。近隣の商店会に直接相談するか、墨田区産業振興課(TEL:03-5608-6187)に商店会への加盟相談窓口を案内してもらいましょう。補助金申請時には「商店会に加盟していることを証明するもの」(直近の会費の領収書や会長印が押してある証明書等)の提出が必要です。

加盟のタイミングに注意

補助金交付申請書の提出時(7月)までに加盟していることが条件です。5月の申込後に加盟しても間に合いますが、加盟手続きには時間がかかる場合があります。翌年度に向けて申請を計画している場合は、なるべく早めに商店会への加盟を検討してください。

墨田区の2種類の補助金を比較検討する店舗オーナー

デジタル技術活用支援補助金との使い分け方

補助率3/4と高く、先着順で申請しやすい「デジタル技術活用支援補助金」は、商店魅力アップ支援事業と並んで墨田区のHP制作に活用できる制度です。どちらを選ぶかは、業種・スケジュール・審査への対応力によって異なります。

デジタル技術活用支援補助金の詳細

2026年度は4月1日〜11月30日まで受付中(予算消化次第終了)。ECサイト・ホームページの新設・改修費用、ソフトウェア導入費なども対象です。事前相談(すみだビジネスサポートセンターでの事業計画書作成)が必要ですが、審査はなく先着順です。補助率3/4で上限50万円のため、HP制作費を最大限カバーしたい場合に適しています。

デジタル技術活用支援補助金

  • 補助率3/4と最も高い
  • 審査なし・先着順で確実
  • 11月まで申請可能(余裕がある)
  • 製造業・オフィス系も対象

商店魅力アップ支援事業

  • 商店会加盟で2/3に(長期的メリット)
  • 経営プラン作成で事業方針が整理される
  • HP以外の経費(改装・広告等)も対象
  • チェーン・法人でない商店に特化
参考情報

中小企業庁「小規模事業者白書(2023年版)」によると、ホームページを活用している小規模事業者のうち、新規顧客獲得につながったと回答した割合は約46%。特に飲食業・小売業では「ホームページ経由での来店・注文」が売上に貢献するケースが増えています。墨田区の2制度はいずれも、こうした情報発信の底上げを支援することを目的としています。

よくある質問

Q2026年度の申込(5月)を逃しました。今年はもう補助金を受けられませんか?

A

商店魅力アップ支援事業の2026年度申込(5月11日〜29日)は終了していますが、「デジタル技術活用支援補助金」(2026年4月〜11月受付)はまだ申請できる可能性があります。HP制作費3/4補助・先着順のこちらも確認してみてください。商店魅力アップ支援事業については2027年度(2027年度)の申込に向けて今から準備しておきましょう。

Qチェーン店・フランチャイズ店でも商店魅力アップ支援事業に申請できますか?

A

申請できません。チェーン店・フランチャイズ店(複数店舗を同一に管理・運営する形態)は対象外です。ただし「デジタル技術活用支援補助金」はこの制限がありませんので、そちらをご検討ください。

Q経営プランはどんな内容を書けばいいですか?難しいですか?

A

経営プランの作成はすみだビジネスサポートセンターのアドバイザーが無料でサポートしてくれるため、一人で完成させる必要はありません。主な記載内容は「現在の店舗の課題」「HP制作(改善事業)の具体的な内容と目標」「地域への波及効果」などです。まずビジネスサポートセンターに予約(TEL:03-5608-6360)を入れて相談するところから始めましょう。

Q2つの補助金を両方申請することはできますか?

A

同一経費への重複補助は原則不可です。ただし、異なる経費(例:HP制作費は商店魅力アップ補助、設備費はデジタル技術活用支援補助金)であれば併用できる場合があります。詳細は産業振興課にご確認ください。

まとめ:墨田区HP補助金の活用ポイント

墨田区でホームページ制作費に使える補助金は2種類。業種・スケジュール・商店会への加盟状況によって、最適な制度が異なります。焦らず整理して選びましょう。

墨田区ホームページ補助金・3つの重要ポイント

  • 2制度を比較して選ぶ:商店魅力アップ(1/2〜2/3・審査制)とデジタル技術活用支援(3/4・先着制)の特性を把握し自社に合う制度を選択する
  • 商店会加盟が最大の差額:商店魅力アップ申請時までに加盟すれば補助率が1/2→2/3に。制作費30万円なら5万円の差が生まれる
  • 交付決定前の着手は補助対象外:経営プランを作成し補助金申請が通るまで、HP制作会社への発注・着手は絶対に行わないこと
まとめ

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ホームページ制作費に使える助成金・補助金は、書類準備や見積書の用意、申請スケジュールの確認など、初めての方には少し複雑に感じることもあります。

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